- 1 モヤモヤを描く天才、ヨシタケシンスケの絵本
- 2 ヨシタケ シンスケの絵本(ピックアップしました)
- 2.1 『りんごかもしれない』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
- 2.2 『ぼくのニセモノをつくるには』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
- 2.3 『おしっこちょっぴりもれたろう』ヨシタケ シンスケ PHP研究所
- 2.4 『ねぐせのしくみ』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
- 2.5 『なんだろう なんだろう』ヨシタケ シンスケ 光村図書出版
- 2.6 『ころべばいいのに』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
- 2.7 『それしか ないわけ ないでしょう』ヨシタケ シンスケ 白泉社
- 2.8 『あるかしら書店』ヨシタケ シンスケ ポプラ社
- 2.9 『つまんない つまんない』ヨシタケ シンスケ 白泉社
- 2.10 『もう ぬげない』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
- 3 ヨシタケシンスケのおすすめ絵本レビュー
モヤモヤを描く天才、ヨシタケシンスケの絵本
どんな絵本作家?
人間らしい不安やモヤモヤした気持ちといった、空気のように目に見えないものを、観察してイラストにするのが天才的にうまい作家さんです。
「あえて口にするほどでもないけど、すごくモヤモヤする」ということを代弁してくれるので、あるあるネタとしても人気があるのがわかります。
そして、子供からみた大人のずるいところや、子供が抜けきれてない大人などを扱うことが多いです。
現実の場合だと、けっこう腹が立つ部分だったりしますが、かわいいイラストになることで、ちょうどいい距離が生まれます。
これくらいの距離感で、あらゆるモヤモヤを眺められたら人生楽だろうなあ、と思いますが、ヨシタケシンスケさんも達観してるわけではなさそうです。
「おもしろいことをたくさん考えて、毎日楽しいでしょう?」
なんて言われることもありますが、実は逆でして、
すぐに「もうダメだ」となってしまうからこそ、
必死になって楽しいことを考え続けないといけないんですね。引用元:ヨシタケ シンスケ(2019年)「思わず考えちゃう」新潮社(88ページ)
不安だらけだから、よけいに仕事がはかどるわけですね。
切羽つまったものがなくなれば書けなくなる、というのは多くの作家さんが感じていることかも。
それに反論があることは承知していますが、僕の大好きなヘミングウェイなんて、まさにそういう作家でした。
でもまあ、ヨシタケシンスケさんはこの先もずっと、不安というエンジンを燃やし続けてくれる気がします。
ヨシタケ シンスケといえば
妄想とつぶやきで、本が一冊描けてしまいます。
ユニークな空想がたくさん出てきますが、作者の冷静な目も感じます。
それはたとえば、安易に美化しないところとか。
ちょっとしたことにおもしろみを見出すのがうまく、にやにやしながら読むのに向いています。
ヨシタケ シンスケのプロフィール
1973年神奈川県生まれ。
『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)で、第6回MOE絵本屋さん大賞第1位、第61回産経児童出版文化賞美術賞など受賞。
『このあと どうしちゃおう』(ブロンズ新社)で第51回新風賞、『もうぬげない』(ブロンズ新社)でボローニャ・ラガッツィ賞など受賞。
ヨシタケ シンスケの絵本(ピックアップしました)
『りんごかもしれない』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/4893095625_20201013185124_op1-1.jpg)
テーブルの上にあるりんごは、どう見てもりんごだけど、りんごじゃないかもしれない。
さくらんぼの一部かもしれないし、むいてもむいても皮かもしれない。いろんな可能性を考えてみると・・・。
『ぼくのニセモノをつくるには』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/20140820105509-1-e1622885854569.jpg)
宿題やお手伝いにうんざりしていた「ぼく」は、お小遣いでおてつだいロボを購入。
ニセモノになってもらうために、「ぼく」がどんな人間か教える必要ができた。
好きなものと嫌いなもの、できることとできないこと、昔と今、ぼくのいたあと、など。
「ぼく」になってもらうためには知ってもらうことがたくさんある。
『おしっこちょっぴりもれたろう』ヨシタケ シンスケ PHP研究所
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/b497916e107fb982b2cbfc38036f67c6-1-e1622886147439.jpg)
おしっこする前やあとに、ちょっぴりもれてしまう、おしっこちょっぴりもれたろう君。
おなじ悩みを抱えてる人がかならずいるはずと、いろんな人をリサーチしてみたところ・・・。
『ねぐせのしくみ』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/negusenoshikumi_artwork_3_large-1-scaled-e1622886390388.jpg)
寝ているだけなのに、毎朝ものすごい寝ぐせがついてしまう。
これはもはや誰かのしわざに違いない。
こどもが寝てるあいだに巻き起こる、寝ぐせができるまでの過程を公開。
『なんだろう なんだろう』ヨシタケ シンスケ 光村図書出版
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/eh001_01-1-1-1.png)
普段はあまり気にもとめないあれこれも、そもそもなんだろうと考えてみると、不思議なことだらけ。
学校って? たのしいって? 嘘って? 友だちって? しあわせって? 自分って? 正義って? 許すって? 自立って? 立場って? 普通って? 夢って?
『ころべばいいのに』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/xkorobe_06_web.pagespeed.ic_.kH2WUBPOFQ-1.jpg)
嫌いな人がいると楽しくないし、憎んでいる時間がムダ。
頭の中で相手をやっつけたり、映画のかわいそうなシーンを撮影していることにしたり、好きなものや楽しいものを集めて準備したり、いろいろ対策を立ててみるけれど。
『それしか ないわけ ないでしょう』ヨシタケ シンスケ 白泉社
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/71wwNs7yP7L-1-e1622887294955.jpg)
人口が増えすぎて食糧不足、疫病、戦争、未来は暗いと言われるけれど、それしかないわけないでしょう。
大変な未来だけじゃなく、いろんな未来があるはず。
『あるかしら書店』ヨシタケ シンスケ ポプラ社
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/nvCMS_nvsp_id0000334_441_14641-1.jpg)
本にまつわる本の専門店「あるかしら書店」は、あらゆる本探しに付き合ってくれる本屋。
ちょっとめずらしい本、本にまつわる道具、本にまつわる仕事、本にまつわるイベント、本にまつわる名所、本そのものについて、図書館・書店について、といったどんな注文にも答えてくれる。
『つまんない つまんない』ヨシタケ シンスケ 白泉社
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/71WB0DUS1pL-1-e1622900330389.jpg)
「つまんない」をつきつめて考えていくと、「おもしろい」との境目がみえてくるかも。
世界一つまんない遊園地って? つまんない人が300人集まったらおもしろくなる? それとも300倍つまんなくなる? などなど、つまんないの考察。
『もう ぬげない』ヨシタケ シンスケ ブロンズ新社
![](https://matsuurado.com/wp-content/uploads/nugenai02-1.jpg)
服がひっかかって脱げなくなった。
このまま大人になったらどうなる? 脱がずに生きていくことを決心したものの、いろんな困難が・・・。
ヨシタケシンスケのおすすめ絵本レビュー
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